170611-12 笹尾根縦走 いきなり三頭山のヌカザス尾根でKOされて、あとは気力だけで歩き通し。僕にはタフなトレッキングだった・・・
縦走用の大型ザックを入手し、使い心地の確認や調整などを行いたくて、以前より興味があった笹尾根縦走に出かけてみる。
トレランの人たちなら1日で走破するコースらしいが、最初の三頭山までの登りがキツイという情報だけ仕入れて、20kgほどのザックで1泊2日。どこまで歩けるか成り行きチャレンジしたのだが、いきなり三頭山でKOされて、ぼろぼろ縦走になってしまった(笑)。まだまだ修行が足りませんでした・・・。
奥多摩駅7時発のバスで峰谷橋バス停下車。
奥多摩湖の浮橋を渡るには、もう一つ先のバス停が最寄なのだが、ここには東屋とトイレがあるので、ここで出発準備ができる。
この情報は、どなたかのヤマレコのリポートを参考にさせていただいた。とても助かりました。
橋とトンネルを抜けると、浮橋の案内板。
橋までのアプローチは急な階段で、まだ慣れていない大型ザックのバランスが安定せず、意外とひやひやしながら下りました。
動画! このころはまだ元気があったw
浮橋対岸から登山口までのアプローチ。
一旦、左に回り込んで、奥多摩周遊道路への登り道で車道に出てから、しばらく右へ進む。オープンカーが何台も走り去っていきました。ドライブ日和でした。
左カーブを歩いていると、ひょこっと登山口が現れる。
いきなり階段が急だったりして、少々ビビるw。
登山口でビビったのは当然で、いきなりの急坂が始まった。画像は少し登って見下ろした様子。こんな斜面が、標高差1000mあまりも続くのか~?
ミヤマシシウドで合ってますか? 途中でたくさん咲いていました。
ザックの重量と急坂に悶絶しながら、15分遅れでイヨ山到着。これで終わってほしいのだが、ここからも容赦なく急坂が続いたw
まだ三角点など撮影する余裕あり
容赦のない登り。なかなかペースが上がりません。数メートル登っては、ゼイゼイ呼吸を整えて、また一歩一歩・・・の繰り返し。
何組ものハイカーに抜かれていきました。
これでもか・・・な登り。それでもまだ撮影する余裕があったw
ヌカザス尾根3分の2地点のヌカザス山到着。予定より30分遅れ。全くペースが上がりません。ここで追い越して行った若いハイカーは、下りで駆け抜けていきましたw。
漢字ではこんな字なんですね。
三頭山はまだか・・・。実はここからトラロープの張ってある急坂が続いたり、直登ありで、悶絶しながらバテバテで登ることにw
・・・で、途中の画像は一切なく、いきなり三頭山西峰山頂! 予定より60分遅れ。
もはや、東峰に足を延ばす力は残ってなく、これから先の縦走に向けて、脚がどれだけ回復できるか、必死に休憩中!w 靴を緩めたり、マッサージしたり・・・
動画! バテた声が必死さを伝えてる(笑)
今日のテン泊予定地は、この地図の右下、丸山のさらに5Kmほど先の浅間峠を予定していたのだが、既にタイムオーバー気味。今日は一体どこまで行けるのだろうか?
山頂で携帯電波が通じて、メールなどいろいろ入ってきたら、仕事のアクシデントやプライベートの心配事などが多数(笑)。マジで今日は折り返そうかと思ったw。
戻ったところで、週末だしどうすることもできないし、仕事を忘れるために山に入ったのだからとプルプルした脚を元気づけて、笹尾根に向かって歩き始める。
でも・・・浅間峠は12.8Km・・・。今日のペースじゃ、日が暮れてしまうな・・・。
すぐに最初のチェックポイント「大沢山」
第2チェックポイント。大滝との分岐。ここから先は、ほんとの笹尾根道。
ちょっと笹尾根の名前っぽい笹ブッシュ道。途中、ほとんどが林間道。三頭山からは基本的に下り道なのだが、ヌカザス尾根で脚が終わってしまった自分には、峠やちょっとしたコルからの登り返しがどの坂もきつくて、どんどん予定タイムから遅れていく。
槇寄山山頂の三角点。
西原峠の標識。初めて高尾山の地名が現れた(しかしこの先、高尾山の表示はどこにもなかったw)
動画! 数馬峠。90分遅れw。展望が開けていて、ゆっくりしたい場所だった。あの山並みは、大月・上野原方面の山になるのだろうか?
笛吹峠(うすしきとうげ)。16:00到着。
数馬峠を過ぎたあたりで、浅間峠は諦めて、そろそろどこか幕営地を探さないとなあと考えながら歩いていた。
ちょうど笛吹峠の手前あたりに、良さそうな場所を見つけたのだが、少しでも距離を稼いでおきたいと焦っている自分は、そこでのテン泊を決断できず先に進んでしまう。
結果、この峠は全くテン泊に適さず、じゃあ戻るか?と自問した時、まだ先に良い場所があるはず・・・と、先を急ぐことに。既に日が陰ってきていて、山歩きの基本から外れた行動だと自覚しながら、焦った意識は変な判断を下す。
行動は17時まで。次の丸山までにどこかでテントを張る・・・と言い聞かせて先に進むも、案の定、いきなりの急坂でペースが上がらず(笑)。勘が冴えてない・・・。
16:15 丸山山頂と巻道の分岐に出る。17時までまだ時間があるから、巻いてもう少し先に進んでみるかと、さらに奥に進もうとするも、2-3分歩いたところで強い直感!
「戻って、丸山へ行け!」 そのインスピレーションに従って、分岐まで戻り丸山山頂へ。
山頂には、まるで用意されていたかのようなテン泊適地が。急いでテントを張った途端に豪雨。ギリギリで濡れずにテント内へ。しかも携帯電波も通じるところで、ちょうどこのあたりを雷雨が通過中だったと知る。結局朝まで一晩中、しっかりと雨が降っていた。夕飯を作って軽く食べただけで、疲労困憊の自分は、18時過ぎには爆睡していた。
この一連の出来事が、僕にとって今回の山行の一番の核心部だったと思う。焦ってあのまま先を急いでいたら豪雨に当たり、良い幕営地も見つからずに、疲労した身体で慣れない雨の中のテント設営・・・。想像しただけで気分が落ち込む。
プランAは大切だが、なによりも当日のコンディションや状況によって、プランB、プランCへの変更を的確に判断するために、心の余裕の大切さを改めて確認した。焦っている時の判断は、得てして間違いの元! 心の余裕がすべて!
動画! 山めし
そして、たっぷりと眠ってリフレッシュした翌朝は雨が上がり、すっきりとした空気の中、ゆっくりと出発準備。
動画! 朝の丸山
それにしても、朝の撤収作業は苦手だw。7時に出発しようと思っていたが、結局7:30に出発。
しかし昨日の経験で学んだ自分は、慌てないで、焦らないで行動することだけを意識。トランキーロ!(分かる人だけ分かるw)
雨上がりの尾根道はすがすがしい。
倒木マニア
景色の無い林間なので、変な木々を探すのが楽しみになってくる
奥多摩方面のあの山は大岳山だろうか?
相変わらずペースは上がらないけど、今日は和田峠までに目的地を変更したので、平坦地で森林浴する余裕が出てきた。
逆光だけど、土俵岳。昨日のテン泊予定地だった浅間峠はまだ先(笑)。今回のペースじゃ、無理だよw。
日原峠。笹尾根ルート唯一の水場。
それにしても絶対に読めない地名だ(笑)
なんとこの先1.9Kmもあるのか!
やっと見えてきた浅間峠の東屋。初日はここまで到着を目指してた(爆笑)
浅間峠から熊倉山までは、このような気持ち良い尾根道が続くと思ったが、途中からしっかりと登り返しがはじまり、ふうふう言いながら階段坂を登るw。もちろん撮影の余裕なしw。
着いたぜ、熊倉山。三国山以降は、一度歩いたことのあるルートなので、気分的に楽!もう少しだ。
途中、何度かザックの背面長などを調整して確かめながら登ってきた。ドイターのエアコンタクトは簡単に背面長を調整できるので、歩いて確かめながら微調整するのに適したモデルだと思う。ただししっくりくるセッティングを探し出すのは、なかなか難しい。ショップで重りを入れて試してみても、実際の感覚とは違うよな。
パワースポットとして知られている「軍刀利神社」の元社。前回、生籐山に登った時は、下の軍刀利神社脇から登ったので、これで軍刀利神社コンプリートということになるw。
そして、三国山!ここからは一度歩いたことがあるので、巻ける山頂はガンガン巻道で進みますよ(笑)生籐山の岩場なんてパスしますw。
撮影できなかったけど、ここの道のわきから、突然キジが現れた。山で初めて見たけど、尾っぽが長くてカッコよかった! どんな鳴き声なんだろ。やっぱり猟師にすぐばれる鳴き声なんだろか?(笑)
茅丸ももちろん巻きます。
山の神で、和田バス停へのエスケープの誘惑を振り切ります
前回気づかなかった。
連行峰は巻けなかったけど、醍醐丸は巻道通過!
こんな斜面、もう登る力ありませんw。
そして、何とか和田峠まで到着! 達成感が半端ない(笑)
動画!
普段なら陣場山方面に山道入ってバス停まで下る道を通るけど、先週も歩いたし急斜面の下りは脚に来そうだなということで、初めて車道を下りてみる。登山口まで車道だと何分くらいだろうという興味もあって。この日の僕の脚で登山口まで25分でした。そうしたら、登山口手前で、またもや陣場のサルに遭遇。今回は、動画撮影に成功!w
動画! 陣場サル!
そして、陣場高原下バス停まで無事下山。
長かった・・・。
初日は15kmくらい。2日目はスマホのバッテリーが切れてGPSが途中までだけど、だいたい17-18kmくらいでしょうか。(あとでヤマレコのデータをリンクしておきます)
現在の自分の脚力・体力では、縦走荷物を背負っての15km超はかなりきついことが分かりました。ロングトレイルに挑戦するためには、まだまだトレーニングが必要です。
メンタル面でも、焦っている時の判断力の甘さなど、まだまだ学ぶことが多いです。
そんな意味で、とても収穫の多い山行だったと思います。
笹尾根の感想は、あまり眺めが良いというルートではないので、林間を楽しみながら歩く感じです。どちらかと言えば、縦走よりもトレラン向けのコースのような気がしました。
地味に途中の登り返しがきついので、奥多摩湖出発をお薦めします。陣場からだと登り基調で三頭山まで進み、縦走の最後にヌカザス尾根の下りは・・・・やりたくないですw(最初に登るのも堪えましたが・・・)