180804-06 小野健さんの話を聞きつつ栂海新道を歩く! 北又小屋~朝日岳~栂海山荘~坂田峠
栂海新道開祖の故小野健さんの遺志を継ぎ、登山道整備を続けている山岳会が3団体あるそうだ。私は、昨年北岳の登山道で30年ぶりに偶然すれ違った先輩のご縁で、「栂海山遊同人」のヤブ刈りに今年7月初めて参加させていただいた。
初めてのヤブ刈りでオロオロ中のおいらw(7月)
5kgの草刈り機を抱え、ザックに荷物を背負いながら、アップダウンのつづく栂海新道のヤブ刈りは、予想を超えたハードな作業だった。
初めて参加した今年は、雨で靴がぐちょぐちょになり足裏全面が水ぶくれ。そして噂通り急斜面の連続でバテバテになり、ほとんど戦力にならなかったのだが、先輩たちはサクサクと急斜面を登り、ガンガンやぶを刈っていく姿を見て、本物の山屋と縁をいただいたんだと感動した。
先輩方は、ガンガン刈っていく(7月)
今回、その現場を知り尽くした先輩たちの案内で、栂海新道を縦走する企画に参加させていただいた。その内容が、超豪華!
あのやぶ刈りをサクサクこなす実力者たちは、今回はとんでもない重量のザックを背負って、参加者10名分のケアを準備してくれてた。沢の水で食べる昼食そうめん、バテた頃に支給するための命の水「冷えたビール」や熱中症対策の特製行動食、2日目の自炊小屋泊では生野菜とハンバーグ、そしてわざわざ3時間以上背負って運び込んだ雪渓で冷やしたビール・・・・。
健脚者向けの厳しい栂海新道ではあるが、疲れにくいペース配分と縦走中のイベント続きで、初めての自分でも楽しみながら歩ききることができた。
今年は雨不足と猛暑で、例年とは違った状況だったようだが、奥深い山域の尾根道をひたすら歩く栂海新道を体験できたことは、素晴らしい思い出になった。
下山後に、故小野健さんの自宅を訪問し、お部屋の山道具や書籍を拝見したり、奥さんにご挨拶できたのもサプライズなイベントとなった。
現在、栂海新道を整備している各山岳会とも高齢化が進み、世代交代が課題となっている。自分はまだ入会したばかりで何も分からないが、今後もヤブ刈りに参加しつつ、他にもできることはないか模索していきたいと強く思った縦走だった。
ともかく・・・、自分らがヤブ刈りした道を歩くのは、気分が良かった!(笑)
北又小屋の前で「元気なうちに集合写真」(笑)
ここから縦走スタートです。
北又小屋を出て、すぐに吊り橋を渡ります。
イブリ山1合目より、北又小屋を見下ろす。
僕は行かなかったけど、5合目の水場は涸れ気味で、エンピツだったか爪楊枝サイズだったとか。
とにかく今年の夏の気候は異常だと地元のベテランさんが言ってた。
猛暑の中ずっと急登続きでバテバテになりながら、やっとイブリ山山頂到着。
ここで、冷え冷えの「元気の素」が支給されて、後半戦へのエネルギーチャージ完了!
まじでこのビールで生き返ったw
【動画】イブリ山山頂
見えてきたぞ、朝日岳。
樹林帯を抜けて、本日最強の敵「直射日光」の猛撃を受け始める。
きれいな風景が広がっていたのだが、写真を撮る余裕がないほど暑かったw
【動画】夕陽が原手前あたり?
猛暑の中、超ベテラン先輩方のガイドとサポートで、無事に朝日小屋到着。
ペース配分が上手なんだと思うけど、予想していたよりも楽に初日の急登をクリアできたと思う。
朝日小屋前から、雪倉、白馬、旭岳
水が豊富なので、上半身を行水したり、頭から水をかぶったりして、暑さをしのぐ登山者だらけw
【動画】 朝日小屋
噂の朝日小屋の夕食。
日本酒がすすむw
【動画】噂の朝日小屋のごちそう
初日の夕陽
【動画】 初日の夕陽
2日目。まず朝日岳山頂へ。
今日は、一番長い日程。
朝方、若干曇ってくれたのが救い。
朝日岳山頂から。
ちょいと風が強くて、続々と大きいパーティが上がってきたので、本当にすぐに退散w。
慌てて出発したので、山頂にサングラスを奉納してきてしまったw
【動画】 朝日岳山頂
吹上のコルに向かって下る
吹上のコル。
蓮華温泉方面との分岐を経て、いよいよ栂海新道に入る
照葉の池(だったかな?)
初日ほどではないけど、だんだん日差しが強くなってきて、身体に堪えはじめる。
半袖Tから、ロンTに着替える。
アヤメ平
とにかく今夏はお花が早くて、いつもならどこもお花畑なのに、花が少ないとのこと。
ここから順不同で、今回見れたお花の画像を少々
一気に画像が飛んで、黒岩山。
この手前の黒岩平の冷たい沢水で、そうめんの昼食をアレンジしてもらった。まさかこんな山奥で、揖保の糸を茹で上げて、そうめんパーティをが開くなんて・・・w<パラダイス
さらに、例年はサワガニ山の雪渓から雪を運んで、冷たいビールで乾杯するらしいのだが、今年はサワガニ方面に雪が見えない!? これじゃいかん!ということで、黒岩平から雪を詰めて持ち上げることにする先輩たち。<半端じゃない・・・w
もういくつピークを越えただろう?
やっとサワガニ山。
ここから犬が岳まで、ニセ犬が3頭か4頭控えてる(笑)
稜線が見えているから、ラスボスの急登とその手前の容赦のないニセ犬っぷりを覚悟して歩きはじめるしかない!?w<直射日光で、かなり辛くなってきてる。小屋も見えているのに・・・まだ遠い
そして・・・、北俣の水場からの急登を登り切って、ついに犬が岳とうちゃく!!!
栂海山荘はもう目の前!
北俣の水場は涸れていて、爪楊枝サイズ。
犬が岳山頂の下にある栂海新道開拓者である故小野健さんの記念碑。
今回、下山後に小野健さん宅に訪問して、奥さまにご挨拶できました。
そして栂海山荘へ。
先発隊が山荘に雪渓を運んでビールを冷やしてくれていて、到着したら、冷たいビールで2日目無事完走のカンパイ!<水の無い栂海山荘で冷たいビールが待っているなんて・・・ここは天国に違いない!!!!w
そして、この画像は3日目出発前の記念写真。初日の北又小屋の画像と比べると、日焼けと疲労と連日の宴会でオイラの顔はむくんでいるw
この日は、途中から1か月ぶりの雨!
ちょうど先月のヤブ刈り作業の初日に雨でぐしょぐしょになって以来のお湿りは、森が息を吹き返し始めたような香りと色の樹林帯歩きとなりました。しかし一気に登山道はヌルヌル、ツルツルにw
雨のため、下山中の画像無し